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「団地管理組合は部分社会である」とする丸山理論の誤り
東京大学名誉教授 西村 肇   2008年10月1日
意見を述べる資格と理由
意見を述べる資格と理由
 私は環境問題を自然科学の面から研究する者ですが、この問題の法律面である環境アセスメント法の立案過程にも深くかかわった経験があります。環境アセスメント法の基礎的な考え方には、我国の環境庁が推進し、現行法の基礎となっている規正法の考えのほかに米国環境政策法(NEPA)の基礎になっている手続法の考えがあります。私は1977年このNEPAの手続法の考えを我国にはじめて紹介し(資料@)、これに共感した美濃部都知事から依頼されて「東京都アセスメント条例」の検討委員に任命され、起草小委員会の中心メンバーとして、事業の提案から環境影響評価、その審査、公聴会、世論調査をへて計画案の決定にいたるまでの詳細な手続きとそれに必要な機構の設計を行いました(資料A)。
 環境政策への市民の直接参加を目指すこの手続法の考え方は、規制法を目指す環境庁の強い反対にあって実現しませんでしたが、私はその後は、たまプラーザ団地における事業計画と決定にこの考えを実現することを目指して、駐車場増設検討委員会委員(1988年9月?1989年5月)補修実行委員会委員(1997年7月 - 1998年12月)、理事(2004年6月?2006年5月)、評議員(2006年9月 - 2007年5月)を体を張って誠心誠意努めてきました。体を張ってというのは、どこでも孤立無援だったからです。でも、補修工事実行委員会以外では大事な事項では影響を与え、決定的成果を残すことができたと思います。  
 このような閲歴をもつ私としては被告代理人弁護士丸山英氣教授(以下「丸山教授」といいます。)が8月22日に提出した準備書面を関心をもって読みました。特に「第一、原告による訴状等の基本的な錯誤について(1 - 15ページ)」「第二、十理事長解任理由の正当性のまとめ(64 - 68ページ)」を精読しました。その結果、丸山教授の所説の中に見過ごすことのできない「基礎法理概念における基本的間違い」、「実態に無知であるための立論の間違い」、「民主主義の理解の間違い」の3点に気づきましたのでここに意見を提出します。

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